てすかとりぽか
その日のアレとかソレとか。
『THE JUON』
『
THE JUON
』米映画
2005年。清水崇監督。
“人が強い怨念を抱いて死んだ時 呪いが生まれる”
“呪いは死に場所に蓄積し”
“そこに触れたものは 呪いに取り憑かれる”
劇中日本独特の仏教概念として語られるこの「怨霊」思想は、本来仏教とは全く関連のない思想です。仏教では死後間髪いれず満中陰を経て輪廻転生に入るため、怨霊が現世に残る暇なんか全然ない筈なのです。
日本では、仏教伝来以前よりすでに「怨霊」の思想は存在していて、各時代や地域に依って、「死者は聖なる存在」、「死者は忌み嫌うべき存在」、「自然死以外は、悪霊化し、生者に祟る」等、様々な宗教観を伴って存在しました。
有名なところでは平安時代初期に成立した「御霊信仰」等。人々を脅かすような厄災 (天災・伝染病等)の発生を、怨みを持って死んだり、非業の死を遂げた人間の怨霊、御霊(ごりょう)のしわざと見なして畏怖し、それを鎮めて祟りを免れ、平穏と繁栄を実現しようとする信仰のことです。
この「怨霊」の思想は、講談や漫画や映画や新興宗教などオカルト文化だけに限らず、現在日本の我々の生活システムの中にも色濃く根付いています。例えば本作品の呪いの大元である「心理的瑕疵物件」など。
【心理的瑕疵物件(しんりてきかしぶっけん)】
その部屋で自殺や事故死などがあって価値が下がった物件という不動産用語。業者は借主に対し、事前に説明責任を追う。但し、事故が起きてから、他の借主が1年以上住んだと証明できれば、 心理的瑕疵物件として借家人に報告義務はなくなる。
実際に、この「心理的瑕疵物件」を巡っての民事裁判で、報告義務を怠った不動産会社が賠償責任を追ったなどの
判例
も残ってたりします。
ちなみに何度か書いてるけどウチの向かいの部屋も、前に自殺者が出た「心理的瑕疵物件」。月々のお家賃3万円と(文字通り)死ぬほど安いらしい。
朝日新聞の勧誘の人に聞いたんだけどね。いつまでも新聞とらないから脅かして出て行かせようとしたのかも。逆に興味を持って居座っておりますが。
たまに暗い部屋の中になんかいるし。
↑「呪毛ストラップ」
テーマ:
映画感想
- ジャンル:
映画
【2005/09/08 22:33】
|
えいが
|
TRACKBACK(0)
|
COMMENT(0)
|
<<
『ソウ -SAW-』
|
BLOG TOP
|
『ヴァン・ヘルシング』
>>
この記事に対する
コメント
この記事に対する
コメントの投稿
NAME▼
MAIL▼
URL▼
SUBJECT▼
COMMENT▼
PASS▼
SECRET▼
管理者にだけ表示を許可する
|
BLOG TOP
|
この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→
http://budouq.blog5.fc2.com/tb.php/161-522c8f4c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
プロフィール
Author:ぶどう(Budou)
Pen name:
葡萄球菌(ぶどうきゅうきん)
Handle name:
Budou
Twitter:
budoukyukin
Hobby:
えいが、げーむ
Works:
げーむのお仕事
最近の記事
はてなブログに移行しました。 (10/04)
FC2が (10/01)
『パシフィック・リム』 ゾンビ映画宣伝に関するデマの話 (08/11)
『ファイナルファンタジー14 新生エオルゼア』 β3の感想② (06/23)
『ファイナルファンタジー14 新生エオルゼア』 β3の感想 (06/16)
カテゴリー
ごはん (35)
げーむ (263)
えいが (426)
ほん (105)
りょこう (43)
まんが (5)
かそうせかい (115)
未分類 (80)
Twitter
Twitter/budoukyukin
ブログ内検索
最近のコメント
クレアモント:『上杉隆 VS 町山智浩』 嫌悪感の正体 (05/19)
葉月:『二次創作と著作権について』 限りなく真っ黒に近いグレー (04/16)
:『上杉隆 VS 町山智浩』 嫌悪感の正体 (03/20)
:『パシフィック・リム』 ゾンビ映画宣伝に関するデマの話 (01/11)
非親告罪か待ったなしか?:『二次創作と著作権について』 限りなく真っ黒に近いグレー (01/08)
copyright © 2005 てすかとりぽか all rights reserved. powered by
FC2ブログ
.