てすかとりぽか
その日のアレとかソレとか。
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『ノウイング』 昔話
ノウイング

2009年のアメリカ映画。アレックス・プロヤス監督作品。

50年前に埋められたタイムカプセルから出てきた不可解な数字が羅列した一枚の紙。その紙を持ち帰ってきた少年の父親である物理学者の主人公は、その数字の羅列が過去50年とこれから先に起きる未来の出来事を予言したものだと気づきます。そして、最後に書かれた数字は人類の存亡に関わるものなのでした。

タイムカプセルについては、少々複雑な思い出がある自分です。

うちの地元では、小学校を卒業する際に、二十歳の自身に宛てた手紙と品物をタイムカプセルに埋めるという習わしがありました。自分が手紙に何を書いたのかはとうに忘れてしましましたが、当時流行したミニ四駆を入れたことはしっかり覚えています。他の子が何を入れたのかは覚えていません。ただ、一人を除いては。

O君がゲームボーイを入れたということは、自分のこと以上に鮮明に覚えています。

O君はとてもお金持ちの子でした。当時、まだ発売されたばかりで、持っている子すら少ないゲームボーイを、惜しげもなくタイムカプセルに入れてしまうということからも計り知れます。自分はただ羨望という感情のみでその光景を見つめていました。嫉妬という感情がわかなかったのは、彼の明るい性格によるものだと思います。

そんなO君が自殺をしたと聞いたのは、自分が大学に入ったばかりの頃だったでしょうか。

中学ではそこそこの仲良しだった彼とも、自分が県外の高校に行くようになってからは全く連絡をとらなくなり、なかば存在を忘れかけていた矢先の出来事でした。その連絡を地元の友達から受けた瞬間の光景(ゲーセンでのバイト中のこと)も含めて明確に脳裏に刻まれています。初めて知る友人の死というものでした。

何故?どうして?よりにもよって、お金持ちで明るくて頭もいいO君が?

死因は自宅での首吊り。遺書もなく、その原因は不明。葬儀に出た友人の話では、家族は誰も彼の死を悲しんでいる様子もなく、その様子をみた小学校時代の担任の先生が憤りをみせていたということ。そんな話は嘘だ。子供の死を悲しまない親などいるはずがない。暗澹たる気持ちでその知らせを聞いたのも覚えています。

そして、その翌年、O君のお姉さんもまた、首を吊って自殺したという話を聞いたのです。

いくら田舎とはいえ、そう頻繁に自殺があるわけではありません。凶作で食うに困った老人が農薬自殺するというのは、もう昭和の話です。このため、地元では当分の間、O君の家にまつわる噂話は絶えませんでした。それは、田舎特有の陰湿で突拍子もないインスマス並に妄想の過ぎた話なので、ここでは伏せておきます。

結局、タイムカプセルは掘り出さずじまいでした。

小学校の卒業文集を観ると、タイムカプセル連絡網のトップには、自分の名前が記されています。つまり、自分が誰かに連絡しない限り、タイムカプセルは永遠に掘り出されることはありません。そもそも、もうどこに埋めたかは忘れちゃったし、違う地元の誰かが主導して人を集めて掘り出しちゃったのかもしれないなと、思ってます。

いや、そんなのは所詮いいわけなんです。
タイムカプセルの思い出から、O君の思い出から逃げてるだけなんです。
そして、何よりも、そのO君を辱めるようなことを平然と言う閉鎖的な社会に帰りたくないだけなんです。

…と、そんなことを思い出しながら本作を観ていました。映画自体はよくできていて、冒頭のうす気味悪さも、大参事のシーンも、ラストに向けた盛り上げ方も非常にうまいと思います。ただ、この映画の好き嫌いは、ラストのオチを許容できるかどうかだけにかかっているんでしょうね。『サイン』がイケる口の人ならイケるでしょう。

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